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	<title>洋書倶楽部 &#187; 文芸</title>
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	<description>和書＆洋書の読書感想・書評を掲載中♪</description>
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		<title>［感想］The Book of Illusions ／Paul Auster</title>
		<link>http://eigo.crystalbox.jp/archives/301</link>
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		<pubDate>Mon, 06 Oct 2008 05:04:50 +0000</pubDate>
		<dc:creator>yclub</dc:creator>
				<category><![CDATA[書評［洋書］]]></category>
		<category><![CDATA[文芸]]></category>

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		<description><![CDATA[お薦め度：★★★☆☆
救いとなる幻影を求めて――人生の危機のただ中で、生きる気力を引き起こさせてくれたある映画。主人公は、その監督の消息を追う旅へ出る。失踪して死んだと思われていた彼の意外な生涯とは。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div style="margin: 0px 15px 5px 0px; float: left;"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0571212182/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft"><img src="http://rcm-images.amazon.com/images/P/0571212182.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="The Book of Illusions" border="0" width="104" height="160"></a></div>
<p><img src="http://eigo.crystalbox.jp/img/book-icon.gif" /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0571212182/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft">The Book of Illusions</a><br />
ポール・オースター著／ペーパーバック／321頁<br />
<span style="color: rgb(220, 20, 60);">お薦め度：★★★☆☆</span></p>
<p><span style="color: rgb(0, 100, 0);">救いとなる幻影を求めて――人生の危機のただ中で、生きる気力を引き起こさせてくれたある映画。主人公は、その監督の消息を追う旅へ出る。失踪して死んだと思われていた彼の意外な生涯。オースターの魅力の全てが詰め込まれた長編。オースター最高傑作！（新潮社</span>）［邦訳：幻影の書］<br />
<span id="more-301"></span><br />
<hr />
<p style="margin-top: 2em;"></p>
<p>さて、オースター。</p>
<p>私の大好きなオースター。</p>
<p>けれど、どうしたことだろう。世間の高い評価とは裏腹に、私はこの作品をあまり好きにはなれなかった。</p>
<p>飛行機事故によって妻子を失い、生きる気力すら失っていた「私」が、60年も昔に謎の失踪を遂げたまま行方知れずになっていたコメディアン Hector Mannの研究に没頭する中で、ふたたび生きる力を取り戻して行こうとする過程は、なんとなく分かる。</p>
<p>Hector Mannの過去の作品を紹介するシーンも、やや長すぎるきらいはあるものの、悪くはない。</p>
<p>それでもやはり好きになれないのは、Hector Mann その人の生き方。</p>
<p>再生へと向かう「私」の対極として、破滅へと向かおうとしているHector Mannの生き方が描かれるのだが、どうにも納得がいかないのだ。</p>
<p>とある女性と秘密のビジネスを共有するあたりは、はっきり言って理解不能。すぐに自殺しようとするあたりも、何がなんだか……。</p>
<p>Hector Mannの犯した罪に対する贖罪がテーマでもあると見る向きもあるようだけれども、そもそもその大前提の罪自体が、個人的にあまり納得が行っていない。</p>
<p style="margin-top: 3em;">
<p>でも、これがオースターでしょ。</p>
<p>オースターらしさの際だった作品でしょ。</p>
<p>と言われれば、確かにそれはそうなのだ。そうなのだけれども、好きになれないのだ。</p>
<p>なぜだろう……と考えてみると。</p>
<p>思いつくのは、本を読んでいなかった数年の間に、私自身の好みが変化してしまったのかもしれない、ということくらい。</p>
<p>好き、嫌いだけで作品の感想を書くのもどうかと思うけれども、それでも結論として、好きになれない作品だった。そのひと言につきる。</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
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		<title>［感想］海辺のカフカ／村上春樹</title>
		<link>http://eigo.crystalbox.jp/archives/228</link>
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		<pubDate>Fri, 29 Nov 2002 10:29:11 +0000</pubDate>
		<dc:creator>yclub</dc:creator>
				<category><![CDATA[書評［和書］]]></category>
		<category><![CDATA[文芸]]></category>

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		<description><![CDATA[お薦め度：★★★★★
15歳の誕生日、少年は家を出た。一方、ネコ探しの老人・ナカタさんも、西へと向かう。暴力と喪失の影を抜け、世界と世界が結びあうはずの場所を求めて-。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div style="margin: 0px 15px 5px 0px; float: left;"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101001545/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft"><img src="http://rcm-images.amazon.com/images/P/4101001545.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="海辺のカフカ (上) (新潮文庫)" border="0" width="113" height="160"></a></div>
<p><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101001545/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft">海辺のカフカ (上) </a><br />
村上春樹著／新潮社　<span style="color: rgb(220, 20, 60);">お薦め度：★★★★★</span></p>
<p><span style="color: rgb(0, 100, 0);">15歳の誕生日、少年は家を出た。一方、ネコ探しの老人・ナカタさんも、西へと向かう。暴力と喪失の影を抜け、世界と世界が結びあうはずの場所を求めて-。</span><br />
<span id="more-228"></span><br />
<hr />
<p style="margin-top: 2em;"></p>
<div style="margin: 0px 15px 5px 0px; float: left;"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4103534141/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft"><img src="http://rcm-images.amazon.com/images/P/4103534141.09.MZZZZZZZ.jpg" alt=" 海辺のカフカ〈下〉" border="0" width="111" height="160"></a></div>
<p>村上春樹久々の長編ということで、大いなる期待をもって読んだ。</p>
<p>で、まず感じたのは、いつになく登場人物たちにリアリティがあるということだった。いつもの春樹さんの小説は、いうなればそこに確固たる「雰囲気」のようなものが存在し、その雰囲気を読者に伝えたかいがために、作者が自在に操る「駒」のような存在として、生命感も現実感も希薄な人物たちが登場することが多かった。しかし、この小説では違っていた。</p>
<p>登場人物たちはみな、一癖もふた癖もあって、現実世界ではなかなかお目にかかれないような人もいるのだけれども、彼らが妙に生き生きとしていて、物語のほうが彼らにひっぱられているかのような感覚さえあったのだ。特にナカタさんと星野さんコンビの描写は「えっ、これが春樹作品？」と思わされるような生命感に満ちていて、主人公の15歳の少年よりも、ナカタさんのキャラに一番ほれ込む形となった。</p>
<p>さて、肝心のストーリーのほうなのだが。<br />
これはこの作品を読む人によって、また、読んだ時の自分の心の持ちようによって、印象ががらりと変わるタイプの小説ではないかと思う。春樹さんは、この小説を新聞・雑誌などで宣伝するにあたって、ストーリーには決して触れないことを強く求めたそうだが、確かに先入観のないまま、まっさらな気持ちで読んだほうがいいような気がする。</p>
<p>ストーリーそのものは、いつもの春樹さんに比べると、ややエンタメ系に走っている感じがあり、その分わかりやすいとも言える。が、そこはそれ、根っこの部分は純文なので、提示されたひとつひとつの出来事すべてに、きっちりとした解決が示されているわけではない。中途半端に放り出されたままの出来事も数多くあり「結局あれって何だったの？」とつい考えたくなってしまう部分もないことはない。</p>
<p>けれども、きっちりとした解決や方向性を示されずに終わった部分があるからこそ、私たちはこの小説をいかようにも解釈しえるのだし、ベストセラー小説とはまた一味違った「自分だけの小説」として、いつくしむことができるような気がする。</p>
<p>圧倒的な感動とか、今年のベスト１！とか、そういった華々しい形容は似合わない作品だか、私にとって、大切な作品のひとつとなったことは間違いない。</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
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		<title>［感想］When We Were Orphans／Kazuo Ishiguro</title>
		<link>http://eigo.crystalbox.jp/archives/242</link>
		<comments>http://eigo.crystalbox.jp/archives/242#comments</comments>
		<pubDate>Mon, 21 Oct 2002 01:53:52 +0000</pubDate>
		<dc:creator>yclub</dc:creator>
				<category><![CDATA[書評［洋書］]]></category>
		<category><![CDATA[文芸]]></category>

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		<description><![CDATA[お薦め度：★★★☆☆
1900年代初め。上海の租界で暮らしていたクリストファー・バンクスは両親の謎の失踪により10歳で孤児となった。イギリスに戻り、成長して探偵になった彼は、日中戦争が勃発し混迷をきわめる上海へ舞い戻るが…。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div style="margin: 0px 15px 5px 0px; float: left;"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0375724400/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft"><img src="http://rcm-images.amazon.com/images/P/0375724400.09.MZZZZZZZ.jpg" alt=" When We Were Orphans (Vintage International)" border="0" width="104" height="160"></a></div>
<p><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0375724400/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft"> When We Were Orphans</a><br />
カズオ・イシグロ著／ペーパーバック／336頁<br />
<span style="color: rgb(220, 20, 60);">お薦め度：★★★☆☆</span></p>
<p><span style="color: rgb(0, 100, 0);">1900年代初め。上海の租界で暮らしていたクリストファー・バンクスは両親の謎の失踪により10歳で孤児となった。イギリスに戻り、成長して探偵になった彼は、日中戦争が勃発し混迷をきわめる上海へ舞い戻るが…。</span>［邦訳：<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4151200347/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft">わたしたちが孤児だったころ</a>］</p>
<p>なんともまぁ、ややこしい本を選んでしまった──というのが、今の率直な感想。<br />
英文が難しいとか、ストーリーがひねくれているとか、そういうことではない。「さて、感想を書こう！」そう思ったときに、何をどう書いたらいいのか、非常に迷ってしまうのだ。</p>
<p>物語の細部にまで注意を払い、文学的な解釈をあれこれ並べたててみれば、それなりに体裁の整った感想が書けそうな気もするのだが、そういうのはあまり趣味ではない。あまり深いことを考えず、さらさらと物語が流れるままにまかせ、そうしてある種、直感的に感じたもののみを感想として取り上げるほうが、私の性格に似つかわしい。</p>
<p>けれど。<br />
この作品に関しては、そういう直感に頼った感想を書き上げると「読み手として底が浅いなぁ」と言われそうで、何だかひじょーに不安なのだ。</p>
<p>辛いのだけど、やっぱり思ったままを書いてしまおう(~o~)</p>
<p>と、いささか前置きが長くなってしまったが、この作品、一言で言うならば、面白くない。さすがイシグロと思わされる丁寧な描写はそこここにあったが、肝心の主人公であるクリストファーは人間的魅力に欠けていて、最後の最後まで感情移入することが出来なかったし、ラストも悲劇でこそなかったが、だからといって、希望に満ち満ちたものでもなく、長いことクリストファーとともに物語の中を右往左往してきたこちらとしては、不完全燃焼の思いだけが、ぶすぶすと燻り続ける結果となってしまった。</p>
<p>物語終盤、クリストファーを取り巻く世界が怪しい色合いを帯びてくる。それを称して Amazon.co.jpの書評では「幻想」という言葉を使っているが、幻想というにはいささか中途半端。現実と幻想の境界線が揺らぐかのような危うさが、今ひとつ伝わってこない。というよりむしろ、小説自体が破綻してしまったかのような印象さえ受ける。けれど、こちらとしては「よもや、イシグロがそんなことをするはずかない……」という思いがあるものだから、今まさに壊れようとしているのは、クリストファー自身なんだろうか？？などと、無理やり物語の中に整合性を見出そうとしつつ、先を読み進めるという、何やらおかしな読み方になってしまった。</p>
<p>失踪した両親を探し求め続けずにはいられなかったクリストファーの姿は、悲しくもどこか滑稽だ。そうして、私たちもまた、クリストファーと同じようにして、逃れることのできない何ものかに引きずられるようにして生きているのだと思ったら、どんよりと重たい気持ちになってしまった。</p>
<p>人生を深く考えたい方は、読んでみてもいいかもしれない……。</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>［感想］October Sky／Homer H. Hickam</title>
		<link>http://eigo.crystalbox.jp/archives/240</link>
		<comments>http://eigo.crystalbox.jp/archives/240#comments</comments>
		<pubDate>Fri, 06 Sep 2002 01:43:54 +0000</pubDate>
		<dc:creator>yclub</dc:creator>
				<category><![CDATA[書評［洋書］]]></category>
		<category><![CDATA[文芸]]></category>
		<category><![CDATA[自伝]]></category>

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		<description><![CDATA[お薦め度：★★★★★
寝る間も惜しんで一心に打ち込むロケットボーイズたちの姿に、やがてひとり、ふたりと協力者が現れる。炭鉱事故が相次ぎ、労使は対立、炭鉱産業が斜陽を迎え、沈鬱な雰囲気に包まれた町で、かれらのロケットは人々に新たな希望を与えたのだ。だが父は相変わらず炭鉱一筋で、見向きもしない。ぼくの手でロケットをつくりあげて、父に認めさせてみせる!決意を胸に、完成したロケットを手にして、かれは科学フェアに参加した。父と子の深い溝ははたして埋められるのか…。NASAの元エンジニアが、宇宙を夢見た青春時代を綴り、夢を追い求めることの大切さを思い出させてくれる、さわやかな自伝。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div style="margin: 0px 15px 5px 0px; float: left;"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0440235502/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft"><img src="http://rcm-images.amazon.com/images/P/0440235502.09.MZZZZZZZ.jpg" alt=" October Sky" border="0" width="98" height="160"></a></div>
<p><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0440235502/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft"> October Sky</a><br />
ホーマー・ヒッカム・ジュニア著／マスマーケット／428頁<br />
<span style="color: rgb(220, 20, 60);">お薦め度：★★★★★</span></p>
<p><span style="color: rgb(0, 100, 0);">寝る間も惜しんで一心に打ち込むロケットボーイズたちの姿に、やがてひとり、ふたりと協力者が現れる。炭鉱事故が相次ぎ、労使は対立、炭鉱産業が斜陽を迎え、沈鬱な雰囲気に包まれた町で、かれらのロケットは人々に新たな希望を与えたのだ。だが父は相変わらず炭鉱一筋で、見向きもしない。ぼくの手でロケットをつくりあげて、父に認めさせてみせる!決意を胸に、完成したロケットを手にして、かれは科学フェアに参加した。父と子の深い溝ははたして埋められるのか…。NASAの元エンジニアが、宇宙を夢見た青春時代を綴り、夢を追い求めることの大切さを思い出させてくれる、さわやかな自伝。(C)「BOOK」データベース</span>［邦訳：<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4794209371/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft">ロケットボーイズ〈上〉</a>、<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4794209452/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft">ロケットボーイズ〈下〉</a>］<br />
<span id="more-240"></span><br />
<hr />
<p style="margin-top: 2em;"></p>
<p>映画「<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001CLG262/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft">遠い空の向こうに</a>」原作。</p>
<p>宮部みゆきの「理由」がノンフィクションの形を借りたフィクションだったのに対し、こちらはフィクションの形を借りた「ノンフィクション・自伝」……らしい。らしいと言うのは、あまりにもすべてが上手く収まりすぎていて、本当かいな？と思う部分がなきにしもあらずだったからだ。</p>
<p>けれど、自伝というからには、すべてが真実なのだろう。真実だとするならば、自己啓発書などによく登場する「信じて願えば、夢は必ず実現する」をまさに地で行っている。</p>
<p>たった一人で始めたロケット作りにやがて仲間が集まり、最初は無関心だった町の大人たちが、次第に彼らの試みを受け入れ、そればかりかやがては、自分たちの夢をも託すかのような気持ちで、積極的に応援をしてくれる。いついかなる時も常に理解を示してくれたソニーの母親、無関心を装いつつも、徐々に打ち解けて行く父親……。</p>
<p>大空へ向かって一直線に飛んでいくロケット、夢にまっすぐな少年たち、町の人々の希望……。炭鉱産業の斜陽という、重苦しい現実を吹き飛ばすかのようにして、物語はラストへ向かって収束していく。爽やかな読後感という以外に、何と表現すればいいのだろう。</p>
<p>Epilogueはやや冗長で、もう少し工夫があっても良かったかな？と思わないでもないが、それを補ってあまりある感動作品に仕上がっている。ちょっと長いけど、オススメ(^^)</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>［感想］からくりからくさ／梨木香歩</title>
		<link>http://eigo.crystalbox.jp/archives/208</link>
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		<pubDate>Mon, 22 Apr 2002 01:16:46 +0000</pubDate>
		<dc:creator>yclub</dc:creator>
				<category><![CDATA[書評［和書］]]></category>
		<category><![CDATA[小説]]></category>
		<category><![CDATA[文芸]]></category>

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		<description><![CDATA[お薦め度：★★★☆☆
祖母が遺した古い家に女が四人、私たちは共同生活を始めた。糸を染め、機を織り、庭に生い茂る草が食卓にのる。静かな、けれどたしかな実感に満ちて重ねられてゆく日々。やさしく硬質な結界。だれかが孕む葛藤も、どこかでつながっている四人の思いも、すべてはこの結界と共にある。心を持つ不思議な人形「りかさん」を真ん中にして──。生命の連なりを支える絆を、深く心に伝える物語。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div style="margin: 0px 15px 5px 0px; float: left;"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101253331/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft"><img src="http://rcm-images.amazon.com/images/P/4101253331.09.MZZZZZZZ.jpg" alt=" からくりからくさ (新潮文庫)" border="0" width="110" height="160"></a></div>
<p><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101253331/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft"> からくりからくさ</a><br />
梨木香歩 著／新潮文庫　★★★☆☆</p>
<p><span style="color: rgb(0, 100, 0);">祖母が遺した古い家に女が四人、私たちは共同生活を始めた。糸を染め、機を織り、庭に生い茂る草が食卓にのる。静かな、けれどたしかな実感に満ちて重ねられてゆく日々。やさしく硬質な結界。だれかが孕む葛藤も、どこかでつながっている四人の思いも、すべてはこの結界と共にある。心を持つ不思議な人形「りかさん」を真ん中にして──。生命の連なりを支える絆を、深く心に伝える物語。（文庫裏表紙より）</span><br />
<span id="more-208"></span><br />
<hr />
<p style="margin-top: 2em;"></p>
<p>同じ作者による<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101253323/cbox-22" target="_blank">「西の魔女が死んだ」</a> が抜群に良かったので、引き寄せられるようにして、手にとった作品。</p>
<p>西の魔女と同様、不思議に心地よい雰囲気が物語全体に漂っている。人によって感じ方はさまざまなのだろうけれど、私はその中に生きること・生活することの愛おしさを見たような気がする。</p>
<p>「生きる」と言ったって、人生の目標がどうの、生きる意味がどうの……といったことではない。もっと根源的なもの。あえて言うならば、太古から受け継がれて来た生物の本能としての「生」とでも言ったらよいだろうか。生きているから食べて、寝る。悩みもするし、恋もする。そこには難しい理屈や動機付けなどはいらない。生きているのだから、そのひと言ですべてが説明されるかのような空間。</p>
<p>この空間に心を泳がせることのできる人ならば、この物語もそれなりに楽しむことはできるだろう。けれど、ストーリー展開にあらが目立つことは否めない。年頃の女の子4人の共同生活が描かれているのだが、三人称で、しかもめまぐるしく視点が変わるものだから、しまいには誰が何を感じてどうしていたのか、さっぱりわからなくなってしまうのだ。</p>
<p>……と○○は思った。</p>
<p>の一文に到達するまで、誰の考えなのかさっぱりわからなかった、ということもしばしば。確かに一人称の小説ではない。けれども、これはちょっとまずいのではないだろうか？？</p>
<p>そんなこんなで、ほどほどの感情移入しかできないままに、物語を読み終えることとなってしまった。素材も雰囲気も良いだけに、残念でならない。作者がいつかどこかで文章作法にこだわりをもって、びっくりするような「大化け」をしてくれたなら、もっともっと読まれる作家さんになると思うのだけれども。</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>［感想］Big Fish／Daniel Wallace</title>
		<link>http://eigo.crystalbox.jp/archives/234</link>
		<comments>http://eigo.crystalbox.jp/archives/234#comments</comments>
		<pubDate>Wed, 20 Feb 2002 01:15:02 +0000</pubDate>
		<dc:creator>yclub</dc:creator>
				<category><![CDATA[書評［洋書］]]></category>
		<category><![CDATA[文芸]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://eigo.crystalbox.jp/archives/234</guid>
		<description><![CDATA[お薦め度：★★★★★
病気が進行して、やがて父はただの人となった。仕事のない、話すべきこともない、ただの人となった父について、なにひとつ知らないことにぼくが気づいたのは、そのときだった。…ゆたかなアラバマの自然を背景に、父と息子の絆を描いた感動のものがたり。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div style="margin: 0px 15px 5px 0px; float: left;"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0140282777/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft"><img src="http://rcm-images.amazon.com/images/P/0140282777.09.MZZZZZZZ.jpg" alt=" Big Fish" border="0" width="103" height="160"></a></div>
<p><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0140282777/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft"> Big Fish</a><br />
ダニエル・ウォレス 著／ペーパーバック／192頁<br />
<span style="color: rgb(220, 20, 60);">お薦め度：★★★★★</span></p>
<p><span style="color: rgb(0, 100, 0);">病気が進行して、やがて父はただの人となった。仕事のない、話すべきこともない、ただの人となった父について、なにひとつ知らないことにぼくが気づいたのは、そのときだった。…ゆたかなアラバマの自然を背景に、父と息子の絆を描いた感動のものがたり。(C)「BOOK」データベース</span>［邦訳：<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4309203353/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft"> ビッグフィッシュ―父と息子のものがたり</a>］<br />
<span id="more-234"></span><br />
<hr />
<p style="margin-top: 2em;"></p>
<p>どういう風に紹介したらいいのだろう。<br />
ずっとずっと考え込んで、それでもまだ上手い言葉が見つからない。少なくとも「父と息子の絆」とか「感動」とか、そういう使い古された表現で足りるような作品でないことだけは確かだ。</p>
<p>死を目前にした父親。その彼の今に至るまでのエピソードを語り始める息子。<br />
というと、かなり暗い物語をイメージするかもしれないが、この父親というのが、冗談やほら話の大好きな人で、息子の語る物語もまた、感傷に浸るどころか、奇想天外で、えぇ?！？と思ってしまうような話の連続。</p>
<p>ひとりの人間が、今にも死のうかという場面で語られ始める物語だから、こちらとしてはそれなりの覚悟をして文章に臨んでいるといういうのに、いきなり肩すかしをくらわされる結果になる。</p>
<p>けれども、何が何だかよくわからないまま、それでも読み進んで行くと、次第、次第に父親の人となりがあぶり出されて来る。説教臭いことも、教訓めいたことも何もない。あるのは冗談とも本気ともつかないほら話ばかり。それなのにじわじわと感動が伝わって来る。じわじわと来た感動だからこそ、何かが心にずっしりと根をおろす。</p>
<p>またラストのまとめ方は、この上もなく上手い。<br />
よくよく考えてみれば、決して明るい話ではないはずなのに、ある種の爽快感、生きることの素晴らしささえ感じるほどだ。ビッグ・フィッシュとは、アメリカの俗語で「大物」を表すそうだが、それとはまた別に、最後の最後に至って、タイトルの意味が明らかになる。これもまた、何だかとってもいい。</p>
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		<title>［感想］白い犬とワルツを／テリー・ケイ</title>
		<link>http://eigo.crystalbox.jp/archives/168</link>
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		<pubDate>Sat, 15 Sep 2001 00:00:22 +0000</pubDate>
		<dc:creator>yclub</dc:creator>
				<category><![CDATA[書評［和書］]]></category>
		<category><![CDATA[小説]]></category>
		<category><![CDATA[文芸]]></category>

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		<description><![CDATA[お薦め度：★★☆☆☆
長年連れ添った妻に先立たれ、自らも病に侵された老人サムは、暖かい子供たちの思いやりに感謝しながらも一人で余生を生き抜こうとする。妻の死後、どこからともなく現れた白い犬と寄り添うようにして。犬は、サム以外の人間の前にはなかなか姿を見せず、声も立てない―真実の愛の姿を美しく爽やかに描いて、痛いほどの感動を与える大人の童話。あなたには白い犬が見えますか？（文庫裏表紙より）]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div style="float:left; margin: 0px 15px 5px 0px"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4102497021/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft"><img src="http://rcm-images.amazon.com/images/P/4102497021.09.MZZZZZZZ.jpg" alt=" 白い犬とワルツを (新潮文庫)" border="0" width="112" height="160"></a></div>
<p><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4102497021/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft"> 白い犬とワルツを</a><br />
テリー・ケイ著（兼武進 訳）／新潮文庫<br />
<span style="color: rgb(220, 20, 60);">お薦め度：★★☆☆☆</span></p>
<p><span style="color: rgb(0, 100, 0);">長年連れ添った妻に先立たれ、自らも病に侵された老人サムは、暖かい子供たちの思いやりに感謝しながらも一人で余生を生き抜こうとする。妻の死後、どこからともなく現れた白い犬と寄り添うようにして。犬は、サム以外の人間の前にはなかなか姿を見せず、声も立てない―真実の愛の姿を美しく爽やかに描いて、痛いほどの感動を与える大人の童話。あなたには白い犬が見えますか？（文庫裏表紙より）</span>［原書：<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/1561450022/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft">To Dance With the White Dog</a>］<br />
<span id="more-168"></span><br />
<hr />
<p style="margin-top: 2em;"></p>
<p>翻訳出版されたのが95年、文庫化されたのが98年。ともにさしたる話題にならなかったのだが、書店員さんの書いたPOPが元で、ここに来てじわじわと売れ始めたのが、この「白い犬とワルツを」。</p>
<p>ちなみにPOPの文章は、<br />
『妻をなくした老人の前にあらわれた白い犬。この犬の姿は老人にしか見えない。それが、他のひとたちにも見えるようになる場面は鳥肌ものです。何度読んでも肌が粟立ちます。“感動の１冊”。プレゼントにもぴったりです！！』<br />
というもの。</p>
<p>サイト内でも何度となく宣言している通り、ハッピーエンドでない小説は好きではない。</p>
<p>そんな私にとって、この作品は苦味が強すぎた。たしかに不思議な白い犬は登場するが、だからと言って「大人の童話」と表現されるほど、ふわふわとした甘っちょろい作品ではないし、ましてや爽やかな読後感と世間で言われている理由が、さっぱりわからなかった。</p>
<p>なるほど、妻に先立たれた老人が余生を生き抜こうとするその姿は潔い。<br />
彼に寄り添う白い犬の姿も暖かい。</p>
<p>けれど、物語のそこここにあるのは、うんざりするほどの現実だ。ついつい自分自身の祖父母や両親、夫、子供のことが頭に浮かび、できることなら心の奥底に沈めておきたかったあれこれの記憶が、心の表層に浮かんで来てしまう。</p>
<p>現実逃避と言われればそれまでだが、私にとっては、決して心地よい読書ではなかった。</p>
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		<title>［感想］西の魔女が死んだ／梨木香歩</title>
		<link>http://eigo.crystalbox.jp/archives/164</link>
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		<pubDate>Sat, 30 Jun 2001 23:48:43 +0000</pubDate>
		<dc:creator>yclub</dc:creator>
				<category><![CDATA[書評［和書］]]></category>
		<category><![CDATA[小説]]></category>
		<category><![CDATA[文芸]]></category>

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		<description><![CDATA[お薦め度：★★★★★
中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変わるひと月あまりを、西の魔女のもとで過ごした。西の魔女ことママのママ、つまり大好きなおばあちゃんから、まいは魔女の手ほどきを受けるのだが、魔女の修行の肝心かなめは、何でも自分で決める、ということだった。喜びも希望も、もちろん幸せも……。その後のまいの物語「渡りの一日」併録。（文庫裏表紙より）]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div style="float:left; margin: 0px 15px 5px 0px"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101253323/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft"><img src="http://rcm-images.amazon.com/images/P/4101253323.09.MZZZZZZZ.jpg" alt=" 西の魔女が死んだ (新潮文庫)" border="0" width="112" height="160"></a></div>
<p><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101253323/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft"> 西の魔女が死んだ</a><br />
梨木香歩／新潮文庫　<span style="color: rgb(220, 20, 60);">お薦め度：★★★★★</span></p>
<p><span style="color: rgb(0, 100, 0);">中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変わるひと月あまりを、西の魔女のもとで過ごした。西の魔女ことママのママ、つまり大好きなおばあちゃんから、まいは魔女の手ほどきを受けるのだが、魔女の修行の肝心かなめは、何でも自分で決める、ということだった。喜びも希望も、もちろん幸せも……。その後のまいの物語「渡りの一日」併録。（文庫裏表紙より）</span><br />
<span id="more-164"></span><br />
<hr />
<p style="margin-top: 2em;"></p>
<p>決して美文ではない。最初のうちは文章のリズムに乗り切れなくて、ところどころにひっかかりを覚えた。何だか読みにくい作品だな、と正直思った。</p>
<p>けれども、読み進めて行くうちに、そんなことはもうどうでも良くなった。何かが心の真ん中にすとんと落ちて来て、暖かくて、懐かしくって、そうして優しい気持ちに満たされた。</p>
<p>タイトルにもある通り、おばあちゃんは死んでしまう。物語の冒頭部分でそれはすでにあかされている。となると、ちょっと暗い話なのではないかと思ったが、そんなことは全くなかった。おばあちゃんの死への旅立ち方がなんとも粋で、ある種の衝撃すら感じたほど。</p>
<p>もちろん、人がひとり死ぬのだから泣けた。泣けはしたけれども、不思議とその涙は爽やかで、あぁ、読んでよかったな、としみじみと思った。</p>
<p>まいとおばあちゃんとの田舎での生活が、これまた何とも魅力的に描かれている。野いちごを摘んで作る手作りのジャム、鶏小屋から取って来る産みたての卵、ラベンダーの上に広げて乾かしたシーツなどなど、たとえそれらが時代に取り残された古い生活様式であったとしても、この本を読んだ人なら誰でもきっと「こんな暮らしもいいかれしれない」そう思うに違いない。毎日の生活に疲れ気味の人には、間違いなくお薦めの一冊。</p>
<p>ちなみに「渡りの一日」はまいのその後の物語ということで、併録されたようだけれども、この短編はないほうがずっと良かった。「西の魔女が死んだ」の余韻があやうく吹っ飛ぶとこだった(^^;)　 もう少し配慮してくれ?＞新潮社。</p>
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		<title>［感想］日の名残り／カズオ・イシグロ</title>
		<link>http://eigo.crystalbox.jp/archives/157</link>
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		<pubDate>Mon, 18 Jun 2001 23:23:39 +0000</pubDate>
		<dc:creator>yclub</dc:creator>
				<category><![CDATA[書評［和書］]]></category>
		<category><![CDATA[文芸]]></category>

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		<description><![CDATA[お薦め度：★★★★☆
品格ある執事の道を追求し続けてきたスティーブンスは、短い旅に出た。美しい田園風景の道すがら様々な思い出がよぎる。長年仕えたダーリントン卿への敬慕、執事の鑑だった亡父、女中頭への淡い想い、二つの大戦の間に邸内で催された重要な外交会議の数々――過ぎ去りし思い出は、輝きを増して胸のなかで生き続ける。失われつつある伝統的な英国を描いて世界中で大きな感動を呼んだ英国最高の文学賞、ブッカー賞受賞作。（文庫裏表紙より）]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div style="float:left; margin: 0px 15px 5px 0px"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4151200037/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft"><img src="http://rcm-images.amazon.com/images/P/4151200037.09.MZZZZZZZ.jpg" alt=" 日の名残り (ハヤカワepi文庫)" border="0" width="109" height="160"></a></div>
<p><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4151200037/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft"> 日の名残り</a><br />
カズオ・イシグロ（土屋 政雄 訳）／ハヤカワepi文庫<br />
<span style="color: rgb(220, 20, 60);">お薦め度：★★★★☆</span></p>
<p><span style="color: rgb(0, 100, 0);">品格ある執事の道を追求し続けてきたスティーブンスは、短い旅に出た。美しい田園風景の道すがら様々な思い出がよぎる。長年仕えたダーリントン卿への敬慕、執事の鑑だった亡父、女中頭への淡い想い、二つの大戦の間に邸内で催された重要な外交会議の数々――過ぎ去りし思い出は、輝きを増して胸のなかで生き続ける。失われつつある伝統的な英国を描いて世界中で大きな感動を呼んだ英国最高の文学賞、ブッカー賞受賞作。（文庫裏表紙より）</span>［原書：<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0679731725/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft"> The Remains of the Day</a>］<br />
<span id="more-157"></span></p>
<hr />
<p style="margin-top: 2em;">
<p>執事である主人公スティーブンスの一人語りで進められるこの物語は、当初退屈で退屈で仕方がなかった。まさしく品格を備えた執事のものと思わせるかのような、穏やかな口調を目で追っていると、あっという間に睡魔に襲われた。たったの1?2ページを読んだだけで、本を閉じてしまった日がどれほど続いたことだろう。けれど、どうにかこうにか最後までたどり着いた今、じんわりとした余韻に心を泳がせている。</p>
<p>解説の丸谷才一氏は「大英帝国の栄光が失せた今日のイギリスを諷刺している。」とか「現代イギリスへの衰えた倫理と風俗に対する洞察の力」とか、何やら高尚な言葉でこの物語を表しているが、イギリスの伝統も何も知らない私は、ひとりの年老いた男の人生回顧の物語として、この作品を捉えながら読んだ。</p>
<p>そうして、物語終盤の女中頭だったミス・ケントンとの再開シーン。<br />
ここに来て、物語のトーンがほんのわずか変化して、新たな展開……というほどのものでもないが、スティーブンスのちょっとした心境の変化へと至る。けれども私はこのシーンを読んでも、ほとんど驚きはしなかった。執事の一人語りに付き合い続けて来た物語の中盤あたりから、おぼろにこのような展開を予想していた。いや、はっきりそれと意識できるほどはっきりとは予想してはいなかったけれども、心のどこかで薄々感じ続けて来たのだと思う。</p>
<p>途中から別々の道を歩んで来たスティーブンスとミス・ケントンの二人の姿を間近にして、自分自身の人生と照らし合わせた人はきっと多いのではないかと思う。そういう意味では、ある程度の年齢のいった人――振り返るべき人生を持ってはいるものの、まだほんのちょっとならやり直しのきく年代――が、この物語からより深い何かを感じ取ることができるのではないかと思う。</p>
<p>というわけで、予想外に良い作品だった(^^)また、土屋政雄の訳も秀逸。</p>
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		<title>［感想］夜の姉妹団／柴田元幸編</title>
		<link>http://eigo.crystalbox.jp/archives/154</link>
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		<pubDate>Sat, 26 May 2001 23:14:44 +0000</pubDate>
		<dc:creator>yclub</dc:creator>
				<category><![CDATA[書評［和書］]]></category>
		<category><![CDATA[小説]]></category>
		<category><![CDATA[文芸]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://eigo.crystalbox.jp/archives/154</guid>
		<description><![CDATA[お薦め度：★★☆☆☆
少女たちが闇の中へと消えていくその訳は？　終わりのない新婚旅行って？　不倫・猫・肥料、その関係は？　人の死は引っ越しと同じ？　スティーヴン・ミルハウザー、レベッカ・ブラウン、ジョン・クロウリー、ウィル・セルフなどなど、現代英米小説を精力的に紹介しつづける編者が厳選した魅惑の短篇集。（文庫裏表紙より）]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div style="float:left; margin: 0px 15px 5px 0px"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4022642726/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft"><img src="http://rcm-images.amazon.com/images/P/4022642726.09.MZZZZZZZ.jpg" alt=" 夜の姉妹団―とびきりの現代英米小説14篇 (朝日文庫)" border="0" width="113" height="160"></a></div>
<p><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4022642726/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft"> 夜の姉妹団―とびきりの現代英米小説14篇</a><br />
柴田 元幸／朝日文庫　<span style="color: rgb(220, 20, 60);">おすすめ度：★★☆☆☆</span></p>
<p><span style="color: rgb(0, 100, 0);">少女たちが闇の中へと消えていくその訳は？　終わりのない新婚旅行って？　不倫・猫・肥料、その関係は？　人の死は引っ越しと同じ？　スティーヴン・ミルハウザー、レベッカ・ブラウン、ジョン・クロウリー、ウィル・セルフなどなど、現代英米小説を精力的に紹介しつづける編者が厳選した魅惑の短篇集。（文庫裏表紙より）<a href="http://eigo.crystalbox.jp/archives/"><br />
<span id="more-154"></span><br />
<hr />
<p style="margin-top: 2em;"></p>
<p> 今をときめく名翻訳家、柴田元幸氏編訳の英米小説が14篇……とくればもう、こちらの胸だってときめいちゃうワ、って言うんで、早速読み始めた本。</p>
<p>あぁ、それなのに、それなのに。<br />
どうもセレクトされた作品が私と相性が悪かったようで（短編が苦手なだけという話もあるけれど）どれもこれも今ひとつ。小説の中に「感動」だとか「余韻」だとか「教訓」だとか、そういったものを求めてしまう私としては、どの作品を読んでみてもピンと来るものがない。とりあえず、タイトルにもなっているスティーヴン・ミルハウザーの「夜の姉妹団」が一番印象深くはあったけれど、だから何？と問われたら、いえ、それだけです……と答えてしまいそう……。</p>
<p>それにしても、単純に「純文学」だとか「文芸作品」だとか、そういった言葉では括りきれないような、ひと癖もふた癖もある作品たちを、鮮やかに訳し切ってしまうあたりは、さすが柴田氏の力のなせる技。翻訳のコキコキとした感じ（下手な翻訳に出会うと、なぜか私はいつも虫の「ナナフシ」を思い出す）が全くなく、お見事としか言いようがない――のだけれど、う?ん、これが私好みの作家さんたちならば、とちょっと残念だったりもする。</p>
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