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	<title>洋書倶楽部 &#187; 書評［和書］</title>
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	<description>和書＆洋書の読書感想・書評を掲載中♪</description>
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		<title>［感想］街の灯／北村薫</title>
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		<pubDate>Fri, 28 Jan 2011 10:40:28 +0000</pubDate>
		<dc:creator>yclub</dc:creator>
				<category><![CDATA[書評［和書］]]></category>
		<category><![CDATA[ミステリ]]></category>

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		<description><![CDATA[お薦め度：★★★★☆　「変死事件」「暗号」「同席者の死」と来るのであるから、ミステリであることには間違いない。

けれども「円紫師匠と私シリーズ」同様、謎解きに主眼を置いて読み進めるタイプの作品ではない。作者の作り出す優しい世界に心を泳がせ、はっとするような美しい表現に酔い、そして時として人生のほろ苦さに思いをはせる……。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="cap"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4167586045/cbox-22/" target="_blank"><img src="http://ec3.images-amazon.com/images/I/514F98BWRGL._SL160_AA160_.jpg" alt="4167586045" border="0" /></a></div>
<p><img src="http://eigo.crystalbox.jp/img/book-icon.gif" /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4167586045/cbox-22/" target="_blank">街の灯</a><br />
北村 薫 著／文春文庫<br />
<span style="color: rgb(220, 20, 60);">お薦め度：★★★★☆</span></p>
<div class="re">昭和七年、士族出身の上流家庭・花村家にやってきた女性運転手別宮みつ子。令嬢の英子はサッカレーの『虚栄の市』のヒロインにちなみ、彼女をベッキーさんと呼ぶ。新聞に載った変死事件の謎を解く「虚栄の市」、英子の兄を悩ませる暗号の謎「銀座八丁」、映写会上映中の同席者の死を推理する「街の灯」の三篇を収録。 （文庫裏表紙より）</div>
<hr />
<p><span id="more-370"></span><br />
「変死事件」「暗号」「同席者の死」と来るのであるから、ミステリであることに間違いはない。</p>
<p>けれども「円紫師匠と私シリーズ」同様、謎解きに主眼を置いて読み進めるタイプの作品ではない。作者の作り出す優しい世界に心を泳がせ、はっとするような美しい表現に酔い、そして時として人生のほろ苦さに思いをはせる……。</p>
<p>すべてが美しくて純粋で、だからこそどこか儚なくて、危うくて、両手でそっと包み込んでしまいたいような小説である。</p>
<p>悪意に満ちた人々の登場するミステリや、残酷な表現の多いエンタメ小説に食傷気味の方には、ぜひとも味わってもらいたい上質の作品だ。</p>
<p>ちなみに、この作品は「ベッキーさんシリーズ」としてシリーズ化されており、第3作目の「<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163280804/cbox-22/" target="_blank">鷺と雪 </a>」で第141回直木賞を受賞している。</p>
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		<title>［感想］自己プロデュース力／島田紳助</title>
		<link>http://eigo.crystalbox.jp/archives/346</link>
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		<pubDate>Sun, 06 Sep 2009 09:45:32 +0000</pubDate>
		<dc:creator>yclub</dc:creator>
				<category><![CDATA[書評［和書］]]></category>
		<category><![CDATA[ビジネス書]]></category>

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		<description><![CDATA[お薦め度：★★★★☆ NSC(吉本総合芸能学院）での、紳助の特別授業が再現された本書は、自己啓発書としても秀逸。自分の可能性を信じるすべての人にお薦め。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="cap"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4847018192/cbox-22/" target="_blank"><img src="http://ec2.images-amazon.com/images/I/41DiDnEXC2L._SL160_.jpg" alt="4847018192" border="0"  /></a></div>
<p><img src="http://eigo.crystalbox.jp/img/book-icon.gif" alt="" /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4847018192/cbox-22/" target="_blank">自己プロデュース力</a><br />
島田紳助 著／ワニブックス／<span style="color: #dc143c;">お薦め度：★★★★☆</span></p>
<div class="re">初めて明かす成功の秘訣。本当は教えたくない勝利の方程式。</p>
<p>同期には華のある天才・明石家さんま、正統派漫才の第一人者・オール阪神・巨人。僕の人生、「あいつには敵わない」の連続だった 。</p>
<p>誰もが驚嘆した死に物狂いの「努力」、あらゆる分野に共通する緻密な「分析」の方法。この世の中はすべて才能。しかし、努力の仕方さえしればトップに立つことができる。</p>
<p>「あんまり言いたくない『極秘の話』がひとつだけあるんです。…僕もそんなに先が長いわけじゃないし。教えようか」</p>
<p>数々の事業を成功させ、自らのプロデュースで“羞恥心”など、社会現象を巻き起こした島田紳助が、これまでの人生を、勝利の方程式を、惜しまず語り尽した、すべての人たちに贈る、人生論の決定版、遂に刊行！！（Amazon.co.jpより）</p></div>
<hr /><span id="more-346"></span><br />
<strong>単行本なのに880円？</strong></p>
<p>新聞広告でこの本を見つけた時、真っ先にそう思った。</p>
<p>単行本じゃなくて、実は新書なのかな？</p>
<p>紳助新企画のお試しプライスなのかな？<br />
↑ありえん。</p>
<p>たっぷり稼いでるから、儲け度外視で提供してくれるのかな？<br />
↑さらにありえん！</p>
<p>そうして、書店へ行って、わかった。</p>
<p>字が大きくて、薄いのだ。</p>
<p>いや、薄くはないかな。ほどほどの厚みは感じるけれど、余白があったり、文字が大きかったりで、文字数としてはそんなにボリュームがないのだ。</p>
<p>うん、確かに880円くらいなのかもしれない。</p>
<p>けれど、本のボリュームが薄いからと言って、中身が薄いわけではない。むしろギュッと凝縮されている、と言い換えてもいいくらいだ。</p>
<p>この本はDVD「<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000OQDSRC/cbox-22/" target="_blank">紳竜の研究</a>」のDISK1の第2章を活字化したもので、NSC(吉本総合芸能学院）での紳助の特別授業の内容が再現されている。</p>
<p>基本的には、明日のスターを目指す芸人の卵へ向けてのメッセージ……なのだけれども、一般人が自己啓発書として読んでも、ビジネスマンがマーケティングの本として読んでも、ブロガーがアクセスアップのヒントとして読んでも、必ず何かしら得るところがあるはずだ。</p>
<p>とにかく、紳助の世の中を見る視点の鋭さには驚かされる。</p>
<p>特に、ひとつの分野について、メジャーではない周辺部分の知識を掘り下げて、全部を知っているように見せかけるテクニック「知識のドーナツ化」に至っては、目から鱗が落ちるかのような驚きだった。</p>
<p>たくさんの夢と若さが手に入るなら、10億円払ってもいいと言う紳助は、だから君たちはすでに10億円の価値があるのだと若者にエールを送る。</p>
<p>私自身は吉本の研修生よりも、紳助のほうが年齢的にずっと近いのだけれども、それでもこのラストのメッセージにはぐっと来た。</p>
<p>自分の可能性を信じるすべての人にお薦めの良書。</p>
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		<title>［感想］ウェブはバカと暇人のもの／中川淳一郎</title>
		<link>http://eigo.crystalbox.jp/archives/331</link>
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		<pubDate>Fri, 24 Apr 2009 01:43:21 +0000</pubDate>
		<dc:creator>yclub</dc:creator>
				<category><![CDATA[書評［和書］]]></category>
		<category><![CDATA[ビジネス書]]></category>

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		<description><![CDATA[お薦め度：★★★★☆
はっきりとは自覚しないまでも、おぼろげに感じていた「ネットってそんなにすごいのかな？」というぼんやりとした疑問が、くっきりはっきりと目の前に突きつけられて行く爽快感。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div style="margin: 0px 15px 5px 0px; float: left;"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4334035027/cbox-22/" target="_blank"><img src="http://ec2.images-amazon.com/images/I/41xUsgYXnTL._SL160_.jpg" alt="4334035027" border="0" /></a></div>
<p><img src="http://eigo.crystalbox.jp/img/book-icon.gif" /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4334035027/cbox-22/" target="_blank">ウェブはバカと暇人のもの (光文社新書) (新書)</a><br />
中川淳一郎 著／光文社新書／<span style="color: rgb(220, 20, 60);">お薦め度：★★★★☆</span></p>
<p><span style="color: rgb(0, 100, 0);">著者はニュースサイトの編集者をやっている関係で、ネット漬けの日々を送っているが、とにかくネットが気持ち悪い。そこで他人を「死ね」「ゴミ」「クズ」と罵倒しまくる人も気持ち悪いし、「通報しますた」と揚げ足取りばかりする人も気持ち悪いし、アイドルの他愛もないブログが「絶賛キャーキャーコメント」で埋まるのも気持ち悪いし、ミクシィの「今日のランチはカルボナーラ」みたいなどうでもいい書き込みも気持ち悪い。うんざりだ。―本書では、「頭の良い人」ではなく、「普通の人」「バカ」がインターネットをどう利用しているのか?リアルな現実を、現場の視点から描写する。(C)「BOOK」データベース</span><br />
<hr />
<span id="more-331"></span></p>
<p>「バカと暇人」ときいて、ひょっとして私のこと？（笑）と思って手にした1冊。</p>
<p>ネットにかかわる時間が長い私のような人間が、けちょんけちょんにけなされているのかな、と思ったのだが、いざ読み始めてみると内容は想像以上に濃かった。</p>
<p>ひとことで言うならば、ネットに過度の期待を持つのはもうやめにしようよ、という内容である。</p>
<p>暇人と思われる人が「祭り」を求め、ブログやニュースサイトのコメント欄には、言いがかりとしかいいようなのない書き込みがあふれる。</p>
<p>マーケティング担当者は、自社製品の口コミが広がることをネットに期待するが、そもそもネットというのはテレビ以上の影響力はもたないし、いわゆるB級の話題が好まれる世界である。ブランディングなんてもってのほか……などなど。</p>
<p>ニュースサイトの編集長という立場から、今まで見てきた事例を引き合いに出して、全能とも思われているネット界の幻想を次々と打ち砕いて行く。</p>
<p>その様が実に小気味良い。</p>
<p>はっきりとは自覚しないまでも、おぼろげに感じていた「ネットってそんなにすごいのかな？」というぼんやりとした疑問が、くっきりはっきりと目の前に突きつけられて行く爽快感。</p>
<p>ネットの世界に長居していない人には、今ひとつピンと来ないのかもしれないけれど、自分でブログを書き、少なからずともアクセス数の増加に腐心したことのある人には、絶対にお薦めの1冊。</p>
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		<title>［感想］村上式シンプル英語勉強法／村上憲郎</title>
		<link>http://eigo.crystalbox.jp/archives/290</link>
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		<pubDate>Mon, 29 Sep 2008 23:32:03 +0000</pubDate>
		<dc:creator>yclub</dc:creator>
				<category><![CDATA[書評［和書］]]></category>
		<category><![CDATA[英語学習]]></category>

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		<description><![CDATA[お薦め度：★★★★☆
米google副社長兼日本法人社長の村上氏による体験的英語習得法。31歳の時に外資系企業に転職。必要に迫られ、試行錯誤の末に生み出した「必要なことしかやらない」英語勉強法は、あぁ、英語って案外簡単じゃん、と思わせられる説得力に満ちている。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div style="margin: 0px 15px 5px 0px; float: left;"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/447800580X/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft"><img src="http://rcm-images.amazon.com/images/P/447800580X.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="村上式シンプル英語勉強法―使える英語を、本気で身につける" border="0" width="111" height="160"></a></div>
<p><img src="http://eigo.crystalbox.jp/img/book-icon.gif" /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/447800580X/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft">村上式シンプル英語勉強法―使える英語を、本気で身につける</a><br />
村上憲郎 著／単行本　<span style="color: rgb(220, 20, 60);">お薦め度：★★★★☆</span></p>
<p><span style="color: rgb(0, 100, 0);">米google副社長兼日本法人社長の村上氏による体験的英語習得法。31歳の時に外資系企業に転職。必要に迫られ、試行錯誤の末に生み出した「必要なことしかやらない」英語勉強法は、あぁ、英語って案外簡単じゃん、と思わせられる説得力に満ちている。</span><br />
<span id="more-290"></span><br />
<hr />
<p>今をときめくgoogle日本法人社長が書いた英語学習の本ということで、書店で何気なく手に取ったら……おいて帰ることができなくなった。</p>
<p>「読む」「単語を覚える」「聴く」「書く」「話す」の5つの側面からアプローチされているのだが、特に「読む」の章は、洋書読みにとっては必見。単なる多読の推奨ではなくて、効率的に読む方法のポイントが明確に記されているのだ。</p>
<p>たとえば。</p>
<ul>
<li>まず100万語を目標に読む</li>
<li>知らない形容詞は「good」か「bad」に変換する</li>
<li>1分間に500ワード読むのが最終目標</li>
</ul>
<p>などなど、示唆に富んだ内容に、この本を読んでいるうちから「うぉ?、洋書が読みたくなってきた」という気分になってしまう。</p>
<p>そうして、google日本法人社長であるというこちら側の色眼鏡があるせいか、言っていることがまた格好いいのだ。</p>
<p>「日本語と同じように英語で読めるようになる」具体的目標として</p>
<blockquote><p>東京から大阪まで出張したとします。新幹線の中で『ニューズウィーク』を読みました。新大阪駅に着いて、読み終えた『ニューズウィーク』をゴミ箱に捨てました。エスカレーターに乗ってしばらくして、「あれ、さっき読んでた『ニューズウィーク』、日本語版だったっけ、英語版だったっけ？」と思い出せなくなる……そのレベルに達することです。</p></blockquote>
<p>すごい、かっこいい、素敵。</p>
<p>イメージが具体的だから、この文章に出会った時「よしっ、読もう！」と自分の中のモチベーションがぐぐっとアップしたのを確かに感じた。</p>
<p style="margin-top: 3em;">
<p>洋書読みの初心者から、洋書を読むことに疑問を感じ始めた中上級者まで、読んで損のない1冊である。</p>
<p>ただし、このボリュームで1500円は、正直ちょっと高い……と……思う……けど。</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
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		<title>［感想］イン・ザ・プール／奥田英朗</title>
		<link>http://eigo.crystalbox.jp/archives/269</link>
		<comments>http://eigo.crystalbox.jp/archives/269#comments</comments>
		<pubDate>Thu, 30 Jun 2005 14:37:03 +0000</pubDate>
		<dc:creator>yclub</dc:creator>
				<category><![CDATA[書評［和書］]]></category>
		<category><![CDATA[エンタメ]]></category>

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		<description><![CDATA[お薦め度：★★★★☆
どっちが患者なのか? トンデモ精神科医伊良部の元を訪れた悩める者たちはその稚気に驚き、呆れ…。水泳中毒、ケータイ中毒、ヘンなビョーキの人々を描いた連作短篇集。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div style="margin: 0px 15px 5px 0px; float: left;"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/416771101X/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft"><img src="http://rcm-images.amazon.com/images/P/416771101X.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="イン・ザ・プール (文春文庫)" border="0" width="110" height="160"></a></div>
<p><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/416771101X/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft">イン・ザ・プール</a><br />
奥田英朗／文藝文庫　<span style="color: rgb(220, 20, 60);">お薦め度：★★★★☆</span></p>
<p><span style="color: rgb(0, 100, 0);">どっちが患者なのか? トンデモ精神科医伊良部の元を訪れた悩める者たちはその稚気に驚き、呆れ…。水泳中毒、ケータイ中毒、ヘンなビョーキの人々を描いた連作短篇集。(C)「MARC」データベース</span><span id="more-269"></span><br />
<hr />
<p style="margin-top: 2em;"></p>
<p>精神科医 伊良部を主人公とする連作短編集……、なのだけれども、この物語の視点は伊良部のそれではなくて、各短編ごとに登場する患者のものになっている。</p>
<p>物語はすべからく主人公の視点（もしくは神の視点）で書かれるもの、という固定観念にがんじがらめになっている私としては、まずこの部分で、おや？と思う。</p>
<p>けれどこの程度の　おや？はまだ序の口。</p>
<p>なんたって、伊良部のキャラクターが強烈なのだ。</p>
<p>子供のように自由奔放な伊良部は、それゆえに何事にも動じることがない。</p>
<p>もし自分がこういう性格だったら、きっと今より、生きていることが楽になるだろうなぁ、と思わずにはいられない。そうして、そう思ってしまったが最後、あとはもう伊良部先生の虜となってしまう。</p>
<p>一話ごとに登場する患者たちももちろん個性的で、彼らが繰り広げるドタバタにも近い日常生活は、それはそれで楽しいのだけれども、本書の一番の魅力は、なんといっても</p>
<p><strong>主人公の 伊良部につきる</strong></p>
<p>と言えるだろう。</p>
<p>続編にあたる<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4167711028/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft">空中ブランコ</a>も、全く同じ趣で、あきることなく読み続けられる。</p>
<p>楽しくて、うらやましくて、切なくて、そうして心がほんわかと暖かくなる小説。お薦め。</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>［感想］黄色い目の魚／佐藤多佳子</title>
		<link>http://eigo.crystalbox.jp/archives/267</link>
		<comments>http://eigo.crystalbox.jp/archives/267#comments</comments>
		<pubDate>Tue, 22 Feb 2005 14:30:32 +0000</pubDate>
		<dc:creator>yclub</dc:creator>
				<category><![CDATA[書評［和書］]]></category>
		<category><![CDATA[小説]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://eigo.crystalbox.jp/archives/267</guid>
		<description><![CDATA[お薦め度：★★★★☆
イヤなことばかり。絵もサッカーも上手くいかない。でももう逃げない。自分だけのモチーフを見つけたから。舞台は鎌倉、揺れる2人の16歳を描く長編。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div style="margin: 0px 15px 5px 0px; float: left;"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101237344/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft"><img src="http://rcm-images.amazon.com/images/P/4101237344.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="黄色い目の魚 (新潮文庫)" border="0" width="112" height="160"></a></div>
<p><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101237344/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft">黄色い目の魚</a><br />
佐藤多佳子／新潮文庫　<span style="color: rgb(220, 20, 60);">お薦め度：★★★★☆</span></p>
<p><span style="color: rgb(0, 100, 0);">イヤなことばかり。絵もサッカーも上手くいかない。でももう逃げない。自分だけのモチーフを見つけたから。舞台は鎌倉、揺れる2人の16歳を描く長編。(C)「MARC」データベース</span><span id="more-267"></span><br />
<hr />
<p style="margin-top: 2em;"></p>
<p>ひと言で表現するならば村田みのりと木島悟の恋愛物語……、</p>
<p>……ってのは違うな。</p>
<p>いずれにしても、主人公はこの二人。ほぼ一章節ごとに、村田の視点と木嶋の視点が交互に入れ替わりながら、物語は進んでいく。</p>
<p>小学生頃から始まって、高校時代をメインに、迷いながら、傷つきながら、それでも一生懸命にまっすぐに生きていくふたり。友達以上、恋人未満のちょっと不思議なバランスの中で、二人はそれぞれの高校生活を送って行く。</p>
<p>前半部分は、ややストーリーに深みがないように思えて、なかなか物語の世界へ入り込めなかった。</p>
<p>けれど。<br />
後半に入ってから、ふいに物語の中へ落っこちた。引き込まれたというよりも、落っこちたというような、唐突な感覚で物語にのめりこんでしまった。</p>
<p>前半部分があったからこその、後半部分だと思う。</p>
<p>漫画家 兼 イラストレーターの「通ちゃん」を叔父に持つ村田。絵を描くことが大好きなサッカー部の少年木島。通ちゃんと村田と木島の三人に、つかずはなれつの距離でかかわりあっていくことになる女性「似鳥ちゃん」。</p>
<p>恋愛小説という言葉は、あまりにも陳腐すぎて、この作品には当てはまらない。もっと純粋でまっすぐで、ガラスのように透明で、朝日のようにキラキラと輝いている日々。切なさと愛おしさが、絶妙のバランスで織り込まれている。</p>
<p>この良さを語るのは、正直、難しい。実際に読んでみて欲しいという言葉しか見つけられない自分がもどかしい。</p>
<p>毎日の生活に何となく疲れて、ほんのちょっとの優しさが欲しいと思った時……、この作品は、きっと読んだ人の心にに何かを残してくれるはずだ。</p>
<p>余談だが。<br />
私は、サッカー部の木島よりも、イラストレーターの通ちゃんのほうに魅力を感じてしまった。若い人が読んだならきっとそんなことはないんだろうな、と考えたら、ふいに自分の歳を自覚してしまった（苦笑）</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>［感想］アヒルと鴨のコインロッカー／伊坂幸太郎</title>
		<link>http://eigo.crystalbox.jp/archives/274</link>
		<comments>http://eigo.crystalbox.jp/archives/274#comments</comments>
		<pubDate>Fri, 23 Jul 2004 22:50:21 +0000</pubDate>
		<dc:creator>yclub</dc:creator>
				<category><![CDATA[書評［和書］]]></category>
		<category><![CDATA[ミステリ]]></category>

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		<description><![CDATA[お薦め度：★★★☆☆
「一緒に本屋を襲わないか」 引っ越してきた途端、悪魔めいた長身の美青年から強盗計画を持ち掛けられた僕。標的は…たった一冊の広辞苑!? 清冽なミステリ。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div style="margin: 0px 15px 5px 0px; float: left;"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4488464017/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft"><img src="http://rcm-images.amazon.com/images/P/4488464017.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)" border="0" width="112" height="160"></a></div>
<p><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4488464017/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft">アヒルと鴨のコインロッカー</a><br />
伊坂 幸太郎／創元推理文庫　<span style="color: rgb(220, 20, 60);">お薦め度：★★★☆☆</span></p>
<p><span style="color: rgb(0, 100, 0);">「一緒に本屋を襲わないか」 引っ越してきた途端、悪魔めいた長身の美青年から強盗計画を持ち掛けられた僕。標的は…たった一冊の広辞苑!? 清冽なミステリ。(C)「MARC」データベース</span><span id="more-274"></span><br />
<hr />
<p style="margin-top: 2em;"></p>
<p>この作品、読もうかどうしようか迷っているのだけれども……。</p>
<p>そう言われたなら「読んだほうがいいよ」と間違いなく答えるだろう。現在と過去が交差する中で物語は綴られていく。細やかに仕掛けられた伏線、後半部分のあっと驚くどんでん返し、一気に収束していく結末部分。どれひとつをとっても、かなりの出来だ。文章そのものも読みやすい。キャラクターたちの個性も際立っている。</p>
<p>だから、読む人が読めばこれはきっと素晴らしい作品なのだ。</p>
<p>けれど、私の評価はやはり★3つ。</p>
<p>好みのタイプの作品ではないのだ。いや、作品の90パーセントは好みなんだけど、残る10パーセントがダメなのだ。</p>
<p>まず、暴力シーンがダメ。<br />
ほんのわずかしか出てこないし、これと言うほどの表現もなされていない。けれど、何の抵抗もできない弱いものをいたぶるかのような、残虐極まりない暴力が、たとえそれを予感させるだけであっても、生理的に非常に嫌なのだ。全くもって受け付けない。</p>
<p>そうして、もうひとつ。ラストがダメなのだ。<br />
今回の作品は、その悲しい結末とは裏腹に、ラストは決して暗くはない。むしろ爽やかに上手くまとめられている印象さえある。けれど、私はそこから、夢や希望や、前向きに生きる勇気のようなものをどうしても感じとることができない。切なさ、ほろ苦さ、やるせなさばかりが心のうちに残ってしまい、何だか辛くて仕方ないのだ。</p>
<p>他の方の書評を見ると、爽やかさがいいとか、本当はハッピーじゃないけれど、でもハッピーエンドな感じがいいとか、そういった感想ばかりが目につく。そうなのか？本当にそうなのか？私の受け取り方が人とは違うのかな、と思いつつも、それでもやはり、心の底に沈みこんだ澱のようなものを、耳掻きでひと混ぜされたかのような、そんな胸苦しさがいまだに私の内にある。</p>
<p>ものすごくいい作品なのに、相性が悪い……。私だけ置いてけぼりをくらったかのようで、ちょっとだけ寂しい。</p>
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		<title>［感想］オーデュボンの祈り／伊坂幸太郎</title>
		<link>http://eigo.crystalbox.jp/archives/263</link>
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		<pubDate>Sat, 17 Jul 2004 07:09:48 +0000</pubDate>
		<dc:creator>yclub</dc:creator>
				<category><![CDATA[書評［和書］]]></category>
		<category><![CDATA[ミステリ]]></category>

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		<description><![CDATA[お薦め度：★★★★☆
コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。江戸以来外界から遮断されている“荻島”には、妙な人間ばかりが住んでいた。嘘しか言わない画家、「島の法律として」殺人を許された男、人語を操り「未来が見える」カカシ。次の日カカシが殺される。無残にもバラバラにされ、頭を持ち去られて。未来を見通せるはずのカカシは、なぜ自分の死を阻止出来なかったのか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div style="margin: 0px 15px 5px 0px; float: left;"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101250219/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft"><img src="http://rcm-images.amazon.com/images/P/4101250219.09.MZZZZZZZ.jpg" alt=" オーデュボンの祈り (新潮文庫)" border="0" width="113" height="160"></a></div>
<p><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101250219/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft"> オーデュボンの祈り</a><br />
伊坂 幸太郎／新潮文庫　<span style="color: rgb(220, 20, 60);">お薦め度：★★★★☆</span></p>
<p><span style="color: rgb(0, 100, 0);">コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。江戸以来外界から遮断されている“荻島”には、妙な人間ばかりが住んでいた。嘘しか言わない画家、「島の法律として」殺人を許された男、人語を操り「未来が見える」カカシ。次の日カカシが殺される。無残にもバラバラにされ、頭を持ち去られて。未来を見通せるはずのカカシは、なぜ自分の死を阻止出来なかったのか？ （文庫裏表紙より）</span><span id="more-263"></span><br />
<hr />
<p style="margin-top: 2em;"></p>
<p>惜しい、ひじょーに惜しい！<br />
読み終えた瞬間にそう思った。</p>
<p>物語の舞台、登場人物、彼らを取り巻く様々な状況、そして物語そのものに流れる独得の雰囲気……。どれひとつをとってみても、かなりの傑作となりえる要素を持っていた。事実、読んでいる途中は「この作品には、きっと★5つをつけるに違いない」という確信に近い思いで、本書を読んでいた。</p>
<p>が。</p>
<p>読み終えたときには、★がひとつ減ってしまった（ひとつ減っても★4つ。かなりのものではある）。物語の収束を焦るあまり、後半部分がやや荒削りになってしまったように感じたのだ。デビュー作だから仕方がないのだろうが、この倍のページ数を費やして、もっともっと物語の世界を丁寧に描いてくれたなら、それこそ驚くような傑作に仕上がっていたような気がしてならない。</p>
<p>第5回新潮ミステリークラブ賞を受賞しているので、この作品はやはり「ミステリー」に分類されるのだろうが、謎解きの楽しさよりも、登場人物たちの心の葛藤こそが、この作品の魅力だと思う。喋るカカシや、100年以上外界から断絶されている島など、あまりにも現実離れした設定なのだが、にもかかわらず、主人公の僕（伊藤）の存在が、作品に圧倒的なリアリティを与えている。</p>
<p>現実から5センチほどずれたところで成立している物語。<br />
そんな危うさを秘めた小説が大好きな私にとって、この作品は私の好みにどんぴしゃりだった。</p>
<p>また物語全体に漂う雰囲気も『ホットな村上春樹』もしくは『村上春樹と宮部みゆきを足して２で割ったような感じ』で、心地よいことこの上ない。</p>
<p>「このミステリがすごい！」で評判になった<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101250235/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft">重力ピエロ</a>や直木賞候補になった<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062757249/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft">チルドレン</a>など、話題作が目白押しなので、機会があればぜひまた読んでみたい。</p>
<p>こてこてのミステリを求めている人にはちょっとどうかと思うが、ミステリとしての緊迫感とふんわりとした優しさの両方を得たい方にはオススメ。</p>
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		<title>［感想］魍魎の匣／京極夏彦</title>
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		<pubDate>Fri, 16 Apr 2004 06:59:00 +0000</pubDate>
		<dc:creator>yclub</dc:creator>
				<category><![CDATA[書評［和書］]]></category>
		<category><![CDATA[ミステリ]]></category>

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		<description><![CDATA[お薦め度：★★★★☆
箱を祀る奇妙な霊能者。箱詰めにされた少女達の四肢。そして巨大な箱型の建物――箱を巡る虚妄が美少女転落事件とバラバラ殺人を結ぶ。探偵・榎木津、文士・関口、刑事・木場らがみな事件に関わり京極堂の元へ。果たして憑物（つきもの）は落とせるのか！？日本推理作家協会賞に輝いた超絶ミステリ、妖怪シリーズ第2弾。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div style="margin: 0px 15px 5px 0px; float: left;"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062646676/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft"><img src="http://rcm-images.amazon.com/images/P/4062646676.09.MZZZZZZZ.jpg" alt=" 魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫)" border="0" width="113" height="160"></a></div>
<p><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062646676/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft"> 魍魎の匣</a><br />
京極夏彦／角川文庫　<span style="color: rgb(220, 20, 60);">お薦め度：★★★★☆</span></p>
<p><span style="color: rgb(0, 100, 0);">箱を祀る奇妙な霊能者。箱詰めにされた少女達の四肢。そして巨大な箱型の建物――箱を巡る虚妄が美少女転落事件とバラバラ殺人を結ぶ。探偵・榎木津、文士・関口、刑事・木場らがみな事件に関わり京極堂の元へ。果たして憑物（つきもの）は落とせるのか！？日本推理作家協会賞に輝いた超絶ミステリ、妖怪シリーズ第2弾。（文庫裏表紙より）</span><span id="more-259"></span><br />
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<p>直木賞受賞をきっかけに読んだ<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4043620020/cbox-22" target="_blank">巷説百物語</a>（注：受賞作ではありません。）が抜群に面白かったので、勢いにのって読み始めた本作。</p>
<p>京極堂の登場するこのシリーズは、ずいぶんと前に第1作目にあたる<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062638878/cbox-22" target="_blank">姑獲鳥(うぶめ)の夏</a>を読み、でもって「うぎょぎょ(~_~;)）となった経験あり。もう京極夏彦の作品は2度と読むものか！と思っていたのだけれども、まぁ、人間、時がたてば嫌なことも忘れるもので。</p>
<p>そんなわけで、手にした「魍魎のハコ」だけれども、やっぱり最大の特徴はその長さ。本屋の棚に並んでいるその時から、堂々たる存在感を示している。</p>
<p>こんな分厚い本、読めるかなぁ。</p>
<p>正直、一抹の不安もあった。<br />
けれど、読み始めてみれば何のことはない。物語の長さなど全く感じることなく、次から次へとページを繰ってしまう。これだけの長さでありながら、ストーリーが中だるみをしていないというのがすごい。</p>
<p>妖怪シリーズと言われてはいるようだけれども、中身は純然とした推理小説。</p>
<p>推理小説の中には、読み手に対してすべてのヒントが与えられていなくて、結末を知ったときに不満を覚えるものも数多くあるけれど、この作品は、たぶん、おそらく、すべてのヒントが読者に対して開示されている。</p>
<p>が。<br />
読者が全くもって解決の糸口を見出せないのは、 そのあまりにも奇抜な結末ゆえ。</p>
<p>ひとつひとつ、絡まった糸を解きほぐすかのように語られていく事件の真相は、なるほど確かにそういうこともある……かもしれないなぁ……とは思わされるものの、普通の感覚では到底たちうちできない内容なのだ。</p>
<p>はっきり言ってしまえば、かなり気持ち悪かったりもする(~_~;)</p>
<p>それでも、今まで積み上げられてきた状況から推理すれば、なるほどこうなるしかないかもなぁ、と変に納得させられてしまうあたりが、京極夏彦のすごさなのかもしれない。</p>
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		<title>［感想］巷説百物語／京極夏彦</title>
		<link>http://eigo.crystalbox.jp/archives/257</link>
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		<pubDate>Tue, 17 Feb 2004 06:53:42 +0000</pubDate>
		<dc:creator>yclub</dc:creator>
				<category><![CDATA[書評［和書］]]></category>
		<category><![CDATA[ミステリ]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://eigo.crystalbox.jp/archives/257</guid>
		<description><![CDATA[お薦め度：★★★★☆
怪異譚を蒐集するため諸国を巡る戯作者志望の青年・山岡百介は、雨宿りに寄った越後の山小屋で不思議な者たちと出会う。御行姿の男、垢抜けた女、初老の商人、そして、なにやら顔色の悪い僧―。長雨の一夜を、江戸で流行りの百物語で明かすことになったのだが…。闇に葬られる事件の決着を金で請け負う御行一味。その裏世界に、百介は足を踏み入れてゆく。小豆洗い、舞首、柳女―彼らが操るあやかしの姿は、人間の深き業への裁きか、弔いか―。世の理と、人の情がやるせない、物語の奇術師が放つ、妖怪時代小説、シリーズ第一弾。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div style="margin: 0px 15px 5px 0px; float: left;"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4043620020/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft"><img src="http://rcm-images.amazon.com/images/P/4043620020.09.MZZZZZZZ.jpg" alt=" 巷説百物語 (角川文庫)" border="0" width="112" height="160"></a></div>
<p><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4043620020/cbox-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft"> 巷説百物語</a><br />
京極夏彦／角川文庫　<span style="color: rgb(220, 20, 60);">お薦め度：★★★★☆</span></p>
<p><span style="color: rgb(0, 100, 0);">怪異譚を蒐集するため諸国を巡る戯作者志望の青年・山岡百介は、雨宿りに寄った越後の山小屋で不思議な者たちと出会う。御行姿の男、垢抜けた女、初老の商人、そして、なにやら顔色の悪い僧―。長雨の一夜を、江戸で流行りの百物語で明かすことになったのだが…。闇に葬られる事件の決着を金で請け負う御行一味。その裏世界に、百介は足を踏み入れてゆく。小豆洗い、舞首、柳女―彼らが操るあやかしの姿は、人間の深き業への裁きか、弔いか―。世の理と、人の情がやるせない、物語の奇術師が放つ、妖怪時代小説、シリーズ第一弾。（文庫裏表紙より）</span><span id="more-257"></span><br />
<hr />
<p style="margin-top: 2em;"></p>
<p>楽しく読むことができた(^^) 久しぶりに堪能した職人技といったところか。</p>
<p>近頃は、小説の設定の奇抜さとか、書いた人の年齢が若いから云々とか、とかく小説そのものから離れた部分で作品が評価されてしまいがちだけれども、こういう作品に触れると、プロが作った物語は違うなぁ、と思う。 宮部みゆきが大好きで、彼女の時代物もずいぶんと読んだけれども、それよりも京極の描く時代ミステリ（？）である本作のほうが、はるかに面白い。 妖怪・物の怪……といった、誰もが恐れはするけれども多分に好奇心を抱かずにいられない小道具をたくみに配置しつつ、世直し風のストーリーあり、巧みなしかけあり、種明かしあり……と読み手を飽きさせることがない。</p>
<p>読後にふんわりと訪れる爽快感もまた心地よい。<br />
ここで泣かせよう、ここで感動させようというあざとさがないのも、この作品を気に入った理由のひとつである。 続きのシリーズもぜひ読んでみたい。</p>
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