[感想]パズルレディの名推理/パーネル・ホール
パズルレディの名推理
パーネル ホール (著), 田中 一江 (翻訳)/ハヤカワ・ミステリ文庫
お薦め度:★★★☆☆
“パズルレディ”の筆名で新聞にパズル連載を持つコーラの朝は、ブラディマリーとともに始まる。だがその日、コーラを叩き起こしたのは警察の訪問。昨晩、酔って喧嘩でもしたかと思いきや、付近でみつかった死体からクロスワードらしき紙片が発見され、専門家であるコーラの意見を聞きたいという。コーラは二日酔いもふっとび、色めきたつが…ユーモラスな謎とパズルが満載の新シリーズ開幕!(文庫裏表紙より)[原書:A Clue for the Puzzle Lady (Puzzle Lady Mysteries)]
お人よし探偵「スタンリー・ヘイスティングズ」シリーズを読んでいたので、新シリーズとなるこちらの作品にも興味津々、でもってようやく手にして読んでみた。
ひとことで言ってしまえば、コージーミステリーってことになるのかな。
推理とか、謎解きとか、殺人の動機とか、そういうものを期待して読む人には、絶対に薦められない作品だ(笑)。けれども、とりあえず読書を楽しみたいとか、気軽に本を読んでみたいとか、そういった方にはすんなりと受け入れられる作品なのではないかと思う。
主人公の行動とか、ユーモア感覚とか、のんびりとした田舎町の舞台風景とか、そういったものの魅力だけでストーリーをひっぱっている感、なきにしもあらず……なのだが、なぜか次々とページを繰りたくなる楽しさに満ちている。
とにかく、読んでいて心地よい作品であることは間違いなし。
ただ、欠点……というか、個人的にやや違和感を覚えたのは、主人公であるコーラおばさんが、半端でないほどの飲んだくれという設定。朝から酒をあおり、店では前後不覚になるほどに酔っ払い、あげくにボロボロの洋服を着てあちらこちらを歩き回る。
あれほどまでに酔っ払っている人が、冴えた推理を展開するいうのも、いくら小説とはいえあまりにも現実味がなさすぎるのでは?などと、ついつい思ってしまうのだ。
気にしすぎかな……?


